文章書く時の手順とコツを尋ねられたので考えてみた。
コツはよく分からなかかったけど、自分が普段書く時に気をつけてる事とかを書いてみる。
物語の中身とかキャラクターについては触れない方向で。
そして、あまりに長くなったので、自分がこれまで書き溜めたあれこれも思い出しながら書いてみる事にしました。
時々リンク貼ってるけど、かなり過去のなので文章拙いのはご勘弁を。(´・ω・)
最初は140文字に納めようとした……したんだよ!orz
気にかける事
起承転結。できるだけ意識する。
承でダレてしまう、という場合は序破急がおすすめ。
特に「その書きたい物は、起承転結のどこに当たるか」を意識する。
盛り上がるシーンだと転に持ってくることが多いと思う。
自分もそのパターンで「転」を意識して書く事が多い。
【起承転結の大雑把な割当】
・起
はじまり。一番悩むことが多い。
情景描写や世界観、登場人物の紹介や置かれている状況などを書く。
・承
つながり。登場人物の、起に対する反応とか。
出来事の前触れ(誰かが訪れたり、何かが起きたり)が起きたりも。
キャラクターの日常という池に、小石を投げ込もうと構えるならこの辺。
・転
一番盛り上がるところ。
事件が起きたり、設定を明かしたりすることが多い。
・結
おわり。
転から流れで書いてしまうことが多い。
冒頭のような日常風景に戻ったり、転の説明をしたり、更なる真実を明かしたりする。
……この辺はwikipediaがきれいにまとめてた!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B5%B7%E6%89%BF%E8%BB%A2%E7%B5%90
書く
物語を書く事は、話を組み立てるとほぼ同時進行な事が多い。
なので、どちらかというと組み立て方の話になるかもしれないが。
それは後に置いといて。
まずは書く時に気を付けたりしてること。
【基本的なこと】
・最後まで書く。
・「……」「――」などは偶数個使う
・!や?の直後はスペースひとつ
・鍵括弧の最後は句点を付けない
・言葉の意味をしっかり捉える
・表記揺れに注意
・縦書きと横書きの表記の違い。全角・半角の使い分け
どっちを使うかは文脈と読みやすさによるが、できるだけ統一。
鍵括弧云々については調べてみると、昔はつけてたとか、"」"は〆に使う記号だから使わなくなった、とか色々ありますが。
今はつけない方が一般的……なのかな。自分はつけない。
そこはいろんな文章に触れてみて、好みの方で。
最後まで書くのは大事。
ある程度テーマやイメージが決まったら、エディタ開いて「よし書くぞ」と書き始める。
最初はなんでも、どこからでもいいから、書き始めるのも大事。
そしてちゃんとその話を終わらせる。
【気を付けてること】
・感覚、表情、仕草。視線や指先、口元など
・一人にスポット当てても、複数人が同時に動いていることを忘れない
・視点が誰かを忘れない。三人称と混ぜない
・リアクションもしっかりと
・テンポを大事にする
・単位には気をつける。
・書いたものがすべて伝わるとは限らないという意識
会話ばかりが続いてしまうと状況が分からなる事もある。
勿論、会話だけの方がテンポよく進むこともあるので、そこは好み。
まずは会話を並べてしまって、その間に仕草や情景を挟み込んでみてもいいかもしれない。
どんな声で、視線で。表情で。仕草で。
風が吹いたり、日が陰ったり、喉がつっかえたり。
そういうものを詰め込んでいく。見えたり感じたりしたものを書き込む。
会話が長くなってしまった場合は、一部を地の文に出してしまうのも手。
例)
「私も、そのような事件があった事は知っています。——ああ」
もしかして、と言葉を繋ぐ。
「この事件の日付とさっきの事故が同じ日なのが気になるんですか?」
自分が書く文章のバランスを見たいなら、以下のサイトを使って参考にしてみるのもいいかもしれない
入力した文章を解析して、品詞の種類や台詞の割合とかを出してくれる。
小説携帯素解析CGI http://www.ennach.sakura.ne.jp/
そして単位。
「その世界に、メートルやグラムって単位はある?」と言う事。
どこで読んだか忘れたけど、それがすごく印象に残っている。
かといって、新しい単位を作って出しても、それはちゃんと説明しないと伝わらない。
だから「数歩離れて」とか、「指の先くらいの」とか、感覚で伝わるような感じにしてみる。
……人によってその感覚は違うから、イメージの乖離は増すかもしれないけど。w
日本でメートルを導入する以前とか、昔使われてた単位を参考にすると良いかもしれない。
あと、同じように捉えた言葉が、
「ダージリンとかシャンパンとか、その世界にはダージリン地方やシャンパーニュ地方ってあるの?」
もし無いならば、その名前の由来を考えると楽しいかも。
単位や名称なんて、何も考えずに出してしまっても構わない。そんなに意識なんてしないものだろうし。
けど。意識するとまた違った物になるんじゃないだろうか。なんてね。
書いたものは、他人には5%伝われば良い方だという。
多分、受け取った人が自分と同じイメージをする確率じゃないかと、思ってる。
「黒髪で着物の女の子」という一文で、全く同じイメージを受け取れる訳じゃ無い。
いくら着物の柄や髪型を書いたって同じだけど。
それを念頭に置いて、少しでも多くの人に自分のイメージが伝わるように心がける。
伝わらないから諦める、ではなくて。
せめて自分が書きたいものは伝わるパーセンテージを上げるように。
かといって書き込みすぎると読みにくくなることもあるので、バランス大事。
イラストは一目でイメージを確定することができるから、その辺強いよね。
【視点】
視点は地の文のメインになる。
うまく使い分けたい所。視点が混ざらないように注意。
・自分視点
一人称視点というやつ。その人の感情や思考をメインに書けるのが利点。
内面を深く書ける。
考え込んだり、観察したり。企んだり。心の中で本音をつぶやいたり。
相手の表情やちょっとした仕草なら誰かの視点で描写した方がいい感じのこともある。
女の子のちょっとした仕草とかね。
・誰か視点
神視点とか三人称。特定の誰かの視点じゃないことが多いので、広々書ける印象。
ただ、感情や思惑のような内面は分からないため、表情や仕草、口調のような、外に出るものから拾う。
どちらの場合も、台詞や行動の主語は分かるように心がける。
【語彙】
日本語は難しい。そして生き物だ。
これはいろんなものを読んで、見て、書いてみる。使えばその分定着する。
過去の文章はとっておいて読み返してみる。
今では難しかったり、思いつかないような表現をしていることがある。
時にはリメイクしてみる。
そうすると設定の粗が見えたりすることもある。
表現を広げたいなら、類語辞典や語感辞典は見てみると良い。
類語辞典はサイトもあるので便利。
類語辞典(シソーラス) : http://thesaurus.weblio.jp/
語感辞典は岩波書店から。
余談。最近の敬語の傾向を知りたいなら、文科省が出している「敬語の指針」というのが基本として良いらしい。結構なページ数あるけどね。
一般的になった二重敬語とかもあるらしい。
【人の力を借りる】
出来上がったものを、誰かに見てもらうのは有効。
話の流れがおかしくないか。
違和感のある表現をしていないか。
この二つを見てもらうだけでもずいぶんと違う。
山のように指摘されても泣かない。
時には、他の人に書いてもらったものを自分なりに書き直すのも練習になる。
自分がよく使う表現や書き方で、誰かの文章をトレースする。
文章に「らしさ」というのはよく出る。単語ひとつ違うだけで、言われることだってある。
そんな風に、表現方法は人それぞれなので、自分に無いものを見つけたりすることも。
【全体の文章量】
短編として書きやすいサイズは1000文字程度だろうか。
もっと短いのが良い人は、ショートショートなら400字程度。
その辺を目標にいくつか書いていけば、展開の感覚をつかむ練習になると思う。
【誤字脱字の撲滅】
誤字脱字は天敵だ。
一度紙に印刷して赤ペン片手に読み返すと、発見率が上がる。
【遊び心】
大事だよね。自分が楽しんで、人も楽しめるようにする。
例えば、身近な人を思い浮かべて、その人はどういう風に書けば吹いたり突っ込んだり、反応返してきたりするだろうか。
そんな風に、心の中でターゲット狙い撃ちしてみるのも、また一興。(*´∀`)
過程
文章を書く手順は、絵や漫画を描くのとあまり変わらない。
絵や漫画はプロットや下書きを書いて、実線を書き込んで、仕上げをする。
全部紙に書くか、脳内で補完するかは人それぞれだけど。
文章もそんなかんじで捉えていいと思う。
イメージや流れをまとめて、書いて、最後に読み直す。
そんな流れ。
水無月の場合は、脳内で組み立てて直接書き込む。
長編やシリーズになる場合は、大まかなプロットや、書いてる途中に追加するメモや没テキストをテキストファイルに書き込んだりする。
「このセリフは後で使おう」みたいな。
イメージをベースにキャラクターを動かしながら書いていく。
会話は、彼らに任せてみるのも良いかもしれない。
彼らは時に、自分の手を乗っ取って会話を進めた挙げ句、最初に想定していた物と全く違う結末に辿り着く事だってある。
もしその結果が気に入らなかったら、どこかで方向を修正してあげるといい。
途中で良い展開を思いついたら、思い切って乗り換える勇気も大事。
時には場面ひとつが丸ごと無くなることもあるけど。w
そういう思い切りが必要なことも、ある。
最初は、一つの話を書いてる途中に他のアイディアが沸いてきてもう一つ出来上がる、なんてこともよくある。よくあるんですよ。
それが一つにまとまるようになると、成長したような、なんか寂しいような。
そんな気分になるよ。
組み立て
組み立ての話。物語を作るのとはまた、別の話。
とはいえ、スタート地点は一つじゃ無いので、
ここでは自分によくあるパターンを挙げてみる。
【場面を直接作る系】
シーンのイメージとか台詞とか、話の表に出てくる物が先にきた場合。
それを、起承転結のどこに据えるか決めて、それが起きる/発覚するきっかけや、その後を考える。
水無月は転か結に来る事が多い。
例) 風呂敷包みの髑髏を書きたい
主人公は配達員の女の子。
荷物が来る → 届けに出発 → 中身が発覚 → 届け終わる
この流れ。(2007年08月の話) ※微妙にシリーズ物
【裏から作る系】
世界設定やキャラクター設定のような話の背景にあたる物が先に来た場合は、それがキャラクターにどう関わってくるのかを考える。
これは長編やシリーズ物になる事が多くなる傾向が強く、プロットにあたることが多い。
世界設定まで関わってくると、随分と話は広がるからねえ。
その世界で生きる誰かを考えてみると良いのかもしれない。
その設定の中でどう生きてるのか。どう思ってるのか。
世界を変えたい? このままでありたい? そんな事考えた事も無かった?
それならどう動く? 何が起きれば考えが変わる?
それをどうするか。彼らが立ち向かう試練こそが、君達だ。
――とか書くとなんか格好いいよね!w
例) 「月の神官」という役職
月の光の下で育った神官。太陽の光は禁忌。そんな子に旅をさせたい。
神官の元に人が来る → 話をする → 仇だと明かして姿を消す → 仇を追う旅に出る
という大まかなプロット。旅に出た後はまた考える。
この時も全体の起承転結を忘れない。この場合、旅に出るまでが全体の起にあたる。
四コマ漫画が想像しやすいかもしれない。
【話の流れから作る系】
こういう展開の話が作りたい! という場合。
大体流れが決まってるので割と楽。
決まってるところはそのままに、足りない部分を補いながら書いていく。
【テーマだけ決めてとりあえず書き出す系】
とりあえず何か書きたいけどネタが無い時によくやる。
エディタ開いてえいやっと、着地点を何一つ決めないまま書いていく。
テーマに沿った物や、一見関係なさそうな物、目に付いた物を書いていくと、よく分からない化学反応が起きる事がある。
最後にちゃんと見直して、ストーリーや設定におかしなところがあったら直す。
行き当たりばったり感が強い分、読み返しが大事。
でも、ネタは尽きた時にこそ面白いものが出てきたりもするので、やってみると面白い。
例)
大福+最近ファンタジー書いてない+翼を持ってる種族だった女の子
最後の一つは、大福食べてるシーンを書いてたら思いついて付け足した。
完成品は2005年05月の話。
こうやって書いてきたけれど
どれだけ参考になるだろう。
纏まってなかったり、言葉が足りないところもありそうだ。
ずいぶん長々と書いたけど、ますは起承転結大事にして、いっぱい書いて、自分に合ったスタイルを作っていけばいいと思う。
今回は物語の形であることをメインに据えて書いてみたけど。
歌詞やTRPGのシナリオはまた勝手が違うので、またいつか考えてみよう。
ああ。実際に書いた物を分解していくのも面白そうだね。
あと、文章を書く時に気を付けたいこととかは、このボットが呟いてたりする。
文字書き情報bot (@mojikaki_bot1)
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